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今回は福岡県福岡市博多区店屋町、中央区の天神、赤坂、博多駅東で整骨院を展開されている有限会社エス・ティ・エンジニアリング代表取締役・院長の鶴田雅之様と取締役の鶴田ミカ様よりお話をお伺いいたしました。
今回の取材では、ご兄妹であるお二人より事業の積極的な展開の側面と、人間性を重視されている医院の方針の側面を中心に、開院の背景から現在の目標までお聞きすることができました。
海外展開の構想の中で既にサンテフランス院を展開していらっしゃるなど、「整骨院」と聞いて普通にイメージするもの以上の内容となっています。
整骨院開院の背景
質問者
まず整骨院開院のバックグラウンドについてお聞かせください。
鶴田雅之代表
バックグラウンド…きっかけという事はこれはですね、私は元々、化学の研究をやってたのですがその時にですね、私が大学三年生の時研究室に籠りっぱなしで体的にきつい状態になりまして、このまま大学院に行って就職してもどうだろうっていう風なところになると、やはり身体的にも人生的にもちょっときついものがあるかもしれない。そう考えました。
そこでまぁ何となくその時にかかったマッサージ院とか整骨・接骨院ですね。そういう風なものから共鳴致しまして、そっちの方の道に行けないかという風な事で、その道を模索し始めました。
そして大学を卒業すると同時に、じゃあどうするかということになりまして『柔道整復師』という整骨院を開業するための免許なのですが、それを取得するために専門学校にまた入学し直しました。
質問者
ご卒業されてまた入学ですか。
鶴田雅之代表
はい。そうです。
そして3年間学校へ行きまして、免許を取りました。
そしてちょうどその時にですね、今は店屋町にある『サンテ整骨院』の場所が私の祖父母の家で、私の母もそこで育ってるのですが、他社様にお貸ししてた倉庫の契約がちょうど切れるということで、「じゃぁそこで整骨院やらないか」という話になりました。
そしてサンテ整骨院は平成12年7月からスタート致しました。
当時はまだまだ私が若輩者でしたので、私一人では心許ないという事になりまして、母と2人で共同でやろうという事になりまして
そこから私と母の二人三脚が始まった状態です。
質問者
なるほど。スタートはお母様と二人三脚から始まったんですね。当時の医院は今のサンテ整骨院さんと比べて雰囲気など違いはあったのですか?
鶴田雅之代表
見た目も全く変わらず…。(笑)
質問者
変わらずですか?
鶴田雅之代表
はい。あまり変わってはいないと思います。
内装も、基本的にはやっぱり何となく私が好きだったベージュ系を中心とした暖色系のイメージがそのまま踏襲しておりまして。医療器具はどんどん入れ替わってはおりますが、基本的にはそんなに雰囲気は変わっていないとは思います。
質問者
なるほど。
ちなみに、サンテ整骨院さんは複数の医院を展開されてらっしゃるじゃないですか?それはどの時期からですか?
鶴田雅之代表
基本的には整骨院はまず店屋町に一つ作りまして、それが平成12年ですが、その3年後の平成15年に福岡市の中央区赤坂に『けやき整骨院』をオープンしました。これが、まず分院の第一歩となります。
これはもう、経営上での判断になりますが、やっぱり分院を出してそちらの方に患者さんが来てくれればやっぱり収益としては上がります。
ですので、うちでオープンの時に居てくれたオープニングスタッフの者が、一人でやってみたいと風な話がありまして、「それじゃぁ。」と中央区の赤坂が私の母と父が住んでた家のすぐ近くなのですが、そこのところでどうだ?と言う風なところで話を持って行きまして、オープンしたという風な形になります。

店屋町サンテ整骨院前より
福岡ならでは
質問者
福岡市内で整骨院を展開していくなかで苦労される事はありますか?
鶴田雅之代表
福岡という県民性と言いますか、店屋町という土地柄と言いますか、忙しくてせっかちな方が多いので混雑している時に待っていただけない事でしょうか。
以前には待合室が混みすぎて階段に座って待っていただくこともあり、30分ほどお待たせすることもあったので、「もう待てない」という方がいらっしゃいました。階段で待つほどではなくても、靴が沢山並んでいるだけですーっと帰ってしまう方もいらっしゃいますね。
質問者
来院される方の層について、傾向などはありますか?
鶴田雅之代表
それが老若男女と言いますか、20代・30代の若いビジネスマンさんやOLさんからご年配の方まで偏りなくという印象です。
スポーツをしている高校生も居ますね。後期高齢者の方も居らっしゃいますし、年齢層は本当に偏りがないですね。
質問者
来院される方は継続して長くお付き合いされている印象があるのですが、新しく来られる方は口コミが中心ですか?
鶴田雅之代表
口コミとインターネットですね。
鶴田ミカ取締役
Web経由だとやはりロケーションですね。
鶴田雅之代表
あとは、Webサイト上に知りたい情報がしっかり掲載されている事などもあるかと思います。Webサイトはサンテ整骨院のスタンスなどがしっかりと伝わるように造り上げたと自負しています。
鶴田ミカ取締役
(Webサイトを紹介していただきながら)こちらが店屋町の院長、こちらが中央区のけやき整骨院の院長、天神整骨院の院長です。
例えば女性の立場からするとこういう人が院長の整骨院なんだなということは重要なんですね。そうして安心して行ける様な。
質問者
中身が見えるのは大事ですね。
鶴田ミカ取締役
そうですね。どんな人が施術をしてくれるのかだったり、整骨院内部の写真だったり、女性にも安心して来ていただける様にと考えてます。
質問者
では先ほどは年齢層に偏りがないという事でしたが、男女比ではどうでしょう?
鶴田雅之代表
現在は店屋町では男性6、女性4ですね。天神となるとこれが逆になります。博多駅東も男性よりも女性が多いです。
鶴田ミカ取締役
(男女比という点では変化の要因は)ロケーションだったり、医院・院長の雰囲気もあるでしょうね。(なかでも)ロケーション・その地域のカルチャーによる部分は大きな要素ですね。

取材当日は診療日。多くの方が施術を受けていらっしゃいました。
スタッフについて
質問者
お話をお伺いしていて感じるのは、サンテ整骨院が重視されているのが医院全体の質であることに加え、スタッフさんなのかなと感じます。スタッフさんを採用するにあたって一番重視されているものはなんでしょうか?
鶴田雅之代表
一番大事なのは素直で愛嬌があるなど人間性ですね。人間性を第一に重視します。
技術は採用後に充分に教えることが出来るのですが、気配り・笑顔が自然に出てくる・チームワークなどの方が遥かに大事ですね。
質問者
では院長を採用する際も人間性ということですか?
鶴田雅之代表
そうです。技術も一定程度以上身につけていなければなりません。それプラス人間性とビジネスの能力を加味して決めています。
技術は良いけど患者さんへの気配りが出来ないとか、ビジネスで必要な能力が足りないのでは院長は務まりません。
質問者
サンテ整骨院さんでの気配りとはどういったものとイメージしたらよいでしょうか。
鶴田雅之代表
そうですね。医院の中で患者さんが心地よく過ごしていただける事だとか、小さなことですが患者さんが寒くないかとかなどです。
起き上がる時に手で支えて起き上がり易くするとか、患者さんが来院された時に遠くからではなく出来れば出迎えてご挨拶するとか、患者さんの立場で考えています。
お母様について
質問者
サンテ整骨院さんというとお母様のお話が外せないと聞いているのですが。
鶴田ミカ取締役
ちょうど明日一周忌ですね。(取材日は3月22日)。本当は4月4日が命日なんですが、少しだけ前倒しして。
鶴田雅之代表
去年の2月に母が動脈瘤の破裂によるくも膜下出血で倒れまして、ですが喋ることも歩くことも出来るほどに一度回復しました。
くも膜下出血の原因となった動脈瘤のもう一つの方が1ヶ月後に破れてしまいまして、そして他界しました。
質問者
精神的な支柱であったり、様々な重要な役割を担われていた方かと思うのですが。
鶴田雅之代表
私がなかなか出来ない気配りだったり、積極的なビジネス上の折衝・交渉では私よりも母のほうが向いていましたので。沢山助けてもらいました。
質問者
では重視されている気配りもお母様から始まっているのですね。
鶴田ミカ取締役
そうですね。本当にサンテの名物おばさんだったので。患者さんにも厳しく指導していました。愛のムチですね。
店屋町のサンテ整骨院周辺で母の事を知らない人は居なかったくらいです。
私は母が亡くなるまでこの事業に関わっていなかったんです。母が亡くなってからもう一人役員をという事で参加しました。母が亡くなるまで私は母の偉大さを私自身が気付いていなかった事を知りました。こんなに沢山の方に慕われていた人だったのかと。

店屋町サンテ整骨院受付前のお母様の祭壇
海外展開について
質問者
サンテ整骨院さんのフランス院がありますね。海外でこの事業が上手くいくという確信の様なものはありますか?
鶴田雅之代表
上手くいくかどうかはまだわからないというか、上手くいかせるしか無いのですが、フランス院を出すきっかけがあります。
トヨタフランスの社長さんがフランスに整骨院があればと仰っていたという話を聞きまして、2年ほど前からフランスで整骨院をやらないかという話はあったのですが、とてもじゃないけど無理ですとお答えしていました。
母が他界して妹が参加することになり、語学とマーケティングに長けた妹が居る事で出来るかもしれないと挑戦してみようと去年妹とフランスを視察しました。
鶴田ミカ取締役
フランス院では、駐在されている日本の方だけではなく現地のフランス人の方にも気に入っていただいていますね。
鶴田雅之代表
フランスにはオイルを使ったソフトなマッサージなどはよくありますが、元々指圧のマッサージが殆どなく、日本の整骨院の指圧が新しいものとして受け入れて頂けるのではと考えました。

設備にもこだわっているサンテ整骨院さん。ウォーターベッドはとても好評とのことでした。
サンテ整骨院のこれから
鶴田雅之代表
海外展開にも関わるのですが、前々よりスタッフの確保の必要性もあり整体師の養成学校を作りたいと考えていました。より質の高いスタッフの確保・育成(は重要)だけどもそれだけでは面白く無い。
ですので、海外でも通用するリラクゼーションを身に付けて、海外でも働けるという付加価値をミックスした形で学校を立ち上げました。
質問者
どんどん事業が広がっている最中なのですね。
鶴田雅之代表
こればっかりはやってみなければというか、挑戦の真っ最中です。
質問者
お母様が亡くなられて守りに入るのではなく、挑戦していく事を選ばれたのは凄いですね。
鶴田ミカ取締役
新しいことに挑戦しないと私が入った意味がないので。
鶴田雅之代表
これからについてはもう一つ大事なことがあります。今展開している日本国内の事業の質を高めていく事は勿論ですが、海外部門の裾野を広げる考えがあります。
海外で開業という生徒さんが居れば、それを後押しすることが出来る仕組み。例えばワーキングホリデーというシステムがありますね。ワーキングホリデーでは開業することは現実難しいのですが、働くことは出来ます。
ワーキングホリデーを日本と提携している国、台湾・カナダ・フランス・ドイツ・オーストラリア・ニュージーランド・デンマーク・イギリスへの展開ですね。この構想は私と妹のアイデアのミックスしたものがベースになります。
今後の展開としてはワーキングホリデーの提携国に医院を開業していくことが目標ですね。
日本の施術は外国と比較して多面的に判断して非常に高く負ける事は無いと考えています。
鶴田ミカ取締役
経営者の意思として、どこに重点を置くのかということですが、将来的には国内・海外の比率が半々くらいになればと考えています。
質問者
国内・国外の比率が半々というのも相当大きなチャレンジになりますね。
鶴田ミカ取締役
確かにそうですね。今の質問は私にとってはとても大きなものですね。
鶴田雅之代表
勿論、足元を疎かにしてはならないという母からの教えがサンテにはあります。国内の事業を着実に前進させながら、国内・海外で半々という目標を実現したいと考えています。
国内では今以上に医院を展開していくことはないかと思います。現状で手一杯です。
海外のワーキングホリデー提携国全部に展開して、それ以外にもアメリカ本土など、そこまでやってサンテとしては完成形かなと考えています。
質問者
とてもよいお話を沢山お聞きすることができました。本日はありがとうございました。
鶴田雅之代表
こちらこそありがとうございました。
鶴田ミカ取締役
ありがとうございました。
今回のサンテ整骨院・有限会社エス・ティ・エンジニアリングの鶴田雅之代表と鶴田ミカ取締役のお話は、特に起業したい方や事業について真剣に考える時期にある方にとっても、一つのモデルケースとして価値の大きなものではないでしょうか。
前向き且つ積極的に事業に取り組まれるお二人のお話される様子が非常に活き活きとしていたのが印象的でした。